ぼんさんのひとりごと

bonsan no hitorigoto

ぼんさんのひとりごと

第67話 守銭奴のご住職

■広辞苑で「守銭奴」を引いてみた。
金銭に欲の強い人間。金をためるばかりで、使おうとしないけちんぼ。

ある名刹のお寺に、この守銭奴そのものというご住職がいます。
何億円もの収入があるものですから、そのお金の奴隷になり、大きな行事のあと弟子らにご苦労であったと慰労会をしました、終わって帰えろうとしますと、今日の会費5千円出してください、と言われました。
中国へ弘法大師の縁のお寺に住職の随行として弟子の一人が選ばれ、無事帰国しました。
帰ってすぐ、旅費は今月のお手当てから引いておきますから、と言われました。

大きな行事の前には大勢のお世話人さんがご奉仕にみえられます、お供えのお酒を振舞っておりましたらこのお酒はお寺のものですから、かってに飲んでもらったは困ります、と言われ総代長さんは自分のお金で酒屋へお酒を買いに行きました。

長年弟子として仕えていた、ある青年僧が縁あって小さなお寺の住職に請われてゆきました。
今までは月給でしたが今日からはこのお寺に手伝いに来ても、時給にします、一時間千円ですよ

このお寺は参拝のご信者も多く(今は半分くらいに減りましたが・・・・・)便所は汚いは、仏具はさび付いているは、廊下は埃だらけ白足袋が真っ黒になります。