■小さい借家におばあちゃんと息子夫婦、孫二人が生活していました。息子夫婦がよく働き、やっと庭付きの家を新築できました。玄関横の陽あたりのいい部屋で和室で六畳を「おばあちゃんの部屋ですよ」といってくれました。うれしくて涙が出ました。天国にいるようでした!
半年過ぎたころのことです。二番目の男の子が「おばあちゃんいつ死ぬんか」と毎日言うようになりました。不思議に思ってそれとなく孫に「どうしてそんなこと言うの?」と聞いてみました。すると兄ちゃんは自分の部屋をもっていますが、僕には自分の部屋がありません、お母さんに僕も兄ちゃんのように自分の部屋がほしいといいましたら「ばあちゃんが死んだらあの部屋をあげるよ。」 と言ったと言うのです。あの嫁がねえ?昨日まで天国にいるような楽しい毎日だったのが、突然地獄に落とされたれたような目の前が真っ暗になりました。