ぼんさんのひとりごと

bonsan no hitorigoto

ぼんさんのひとりごと

第103話 私はお墓にひなんします

☆「私はお墓にひなんします ごめんなさい」
福島県南相馬市の緊急時避難準備区域に住む93歳の女性が6月下旬、こう書き残し、自宅で自ら命を絶った。東京電力福島第一原発事故のために一時は家族や故郷と離れて暮らすことになり、原発事故の収束を悲観したすえのことだった。遺書には「老人は(避難の)あしでまといになる」ともあった。
☆女性が家族に宛てた遺書の全文(原文のまま。人名は伏せています)

このたび3月11日のじしんとつなみでたいへんなのに、原発事故でちかくの人達がひなんめいれいで 3月18日家のかぞくも群馬の方につれてゆかれました 私は相馬市の娘○○(名前)いるので3月17日にひなんさせられました たいちょうくずし入院させられてけんこうになり2ケ月位せわになり5月3日家に帰った ひとりで1ケ月位いた 毎日テレビで原発のニュースみてるといつよくなるかわからないやうだ またひなんするやうになったら老人はあしでまといになるから 家の家ぞくは6月6日に帰ってきましたので私も安心しました 毎日原発のことばかりでいきたここちしません こうするよりしかたありません さようなら 私はお墓にひなんします ごめんなさい

☆7月9日の毎日新聞のトップ記事です。
政治家 東京電力の経営者 原発安全神話を唱えた学者諸氏 今何をなすべきかよくよく考えなければ、尊い命が悲しみの中で消えてゆく。