ぼんさんのひとりごと

bonsan no hitorigoto

ぼんさんのひとりごと

第33話 真昼の行燈(あんどん)

■まず行燈について説明します。
行燈とは、木や竹で枠を造り紙を貼って中に油皿を入れ火を灯す具。とあります。
つまり今で言う電気スタンドでしょうか。
さて、「真昼の行燈」とは、明るい昼間に明かりを点けても何の役にもたたぬの意味。
間抜けな人、もしくはアホな人をさして言いました。
それでも、私は真昼の行燈でありたいと思っています。
それは、親の子を思う愛情であり、仏の衆生を思う慈悲だからです。
一時も休まず見守り続けてくれるから何か異変があったとき直ぐに対応してくれるのです。
昼間、停電になり雷鳴轟き真っ暗になった時でも、行燈が点っていれば慌てずに非難できます。
若い人らが自分の事しか考えず幸せそうな日々を送っていましても、あるとき突然事故に遭って目の前が真っ暗になった時に、仏の慈眼があることに気づくものです。ずーっと見守っていてくれたからです。
親を亡くして初めて親の心に触れるのです。