ぼんさんのひとりごと

第17話 親孝行も勇み足

■昭和34年の4月10日今の天皇陛下、当時の皇太子と美智子様のご成婚の日でした。
私が大阪の早川電機工業株式会社、(今のSHARP)に入社1年余まだ白黒テレビが10万円ぐらいする頃です。私の月給が7,400円でした。SHARPがはじめて60,000円のテレビを売り出しました。
社員販売で42,000円 にしてくれるので、3年月賦で思い切って両親に送りました。
14インチの真空管式の金属ボデイのシンプルなテレビでした。テレビを造る会社に勤務する自分にとって両親には村で一番にテレビを見てもらおうと思ったのです。その日が皇太子ご成婚の日でした。

しばらくして、父からテレビがきてからの生活が手紙 にこと細かに記されていました。
てっきり感謝の文面であろうと、楽しみにして読み始めました。
ところが、意に反して、無理してテレビ送ってくれんで良かったのにと、書かれていました。
毎日近所の人らが見に来て、お茶を出したりお菓子の用意はせないかんし、夜はなかなか帰ってくれんので、寝不足になって困っていると言うのです。

親孝行を急いだあまり、大きな勇み足になってしまいました。