ぼんさんのひとりごと

第16話 戦後間もない頃のこと

小学校3年生の頃でした。PTA会費を月30円納めなければならないのに、今日も忘れました。その次の日も忘れました。と先生に言い訳をして、先生に心配をかけ、君は物忘れしたことのない子なのにどうしてそんなことを言うのか不思議に思っていたらしい。 長姉高校3年生を頭に兄、次姉、私、弟の5人の子を抱えて、四苦八苦している両親の姿を毎日見ていますと、言いそびれてしまいます。言えば質屋へ行ってでもお金の工面をしてくれたかもしれませんが、それが辛くて、「忘れました」「忘れました」になってしまうのです。

そんなある日、「先生が今月分立て替えておいたから、心配せんでええよ」と言ってくれました。
先生の姿が眩しいくらいに輝いて見えました。