ぼんさんのひとりごと

bonsan no hitorigoto

ぼんさんのひとりごと

第2話 遺産相続の19頭の牛の話

■昔昔ある所に真面目なお百姓さんがおりました。息子が三人おりまして19頭の牛を長男に1/2 次男に1/4、三男に1/5分けてやってくれと言い残して死にました。牛は生き物ですから殺すわけにもいきませず困り果てて、村の長老に相談しました。
「簡単なことよ!うちの牛を1頭貸してあげるから連れて帰れやのう、貸すだけやからもどしてや」
1頭借りると、合計が20頭になりました。20頭の1/2は10頭、 20頭の1/4は5頭、20頭の 1/5は4頭、合計19頭、1頭余りました。借りた牛を返しに行きました。
親父は三人の息子に困った時には近所の人らに相談して仲良く暮らせよと教えたのでしょう。学校で学んだ知識も大切ですが、生活の中で経験した智恵が勝る時があります。